〜〜〜〜カービィ探偵団!ポンコン王家殺人事件!解答編!〜〜〜〜


容疑者リスト
プット
ネリー
ヤバン
マドゥー
*:意外な結末が待っているかもしれない解答編です。じっくり読んで下さい。今回は、いきなり始まります。


カービィ「そうか。解ったぞ!」
 と、カービィはいきなり叫んだ。
クー「なに!?」
カービィ「このパソコンの中に、答えは全て入っている。ポンさんとコンさんは、あの人に殺されたんだ」
クー「なんだって!?犯人が解ったのか?」
 クーが聞くと、カービィは得意顔になりこう言った。
カービィ「ポンさんとコンさんを殺し、合鍵をつかわずに鍵の掛かった部屋にはいった真犯人は、あの中にいる!」

食堂
 ここではなにやらバグジーとマドゥーが口論している。
マドゥー「あの2人が自殺だったというのですか!?」
バグジー「ああ」
マドゥー「そんな馬鹿な!わたしの予言では、あの2人は殺されたとでた!」
バグジー「わるいが、占いでは証拠にならん」
マドゥー「予言だ!
バグジー「どっちにしろ、証拠にはならん」
マドゥー「遺書は偽造だと、予言には出た!
バグジー「占いは証拠にならんと言っ取るだろ!
マドゥー「予言だ!
 騒ぎに気付きカービィ達が降りてきた。そして、2人をおさえた。
アドレーヌ「ま…まぁ2人とも…。カービィの話しを聞いて下さい」
バグジー「なに?」
 カービィは少し咳払いして格好つけてからいった。
カービィ「えぇ。ボク、今回の事件の犯人がわかりました」
バグジー「なに!?自殺じゃないのか?」
カービィ「ええ。ポンさんとコンさんを殺し、合鍵をつかわずに鍵の掛かった部屋にはいった真犯人は、この中にいる!」
 一瞬、全員が静まり返り、バグジーがカービィに聞いた。
バグジー「誰だ?」
カービィ「まぁ、落ち着いてください。順に説明しますから…」
 そういってカービィはまた少し格好つけた。
カービィ「今回の事件、最初はポンさんの殺人から始まりました。ポンさんの部屋の鍵は、掛かってなかったんですよね?プットさん」
プット「え…ええ…」
 プットは動揺しながら答えた。
カービィ「しかし、ポンさんがドアの鍵を閉め忘れる訳が無い。犯人は、鍵の掛かってるドアを開け、中に入ったのです」
バグジー「どうやってだ?」
カービィ「あのドア、外からは鍵が無ければ開きません。つまり密室。内側からしか開きません。と言うことは、開ける方法はただ一つ。ポンさんに開けてもらえば良いんですよ」
 全員が目を大きく見開き、驚いた。
全「えええぇぇぇぇぇ!?」
クー「ちょっとまて、カービィ。だがな、ポンさんが開ける訳がないだろう?」
アドレーヌ「そうよ。殺されるかもしれないのに!」
カービィ「うん。おそらく、コンさんも同じ方法で入ったんだろう」
マドゥー「どうやって開けてもらったんですか!」
 カービィは全員を見渡してからいった。
カービィ「ではいいましょうか。ポンさんが殺されるかもしれないのにドアを開ける訳がない。コンさんは特にだ。既にポンさんが殺されてるんだからね。でも、そんな状況下で、唯一心許す人物がいるはず…。よ〜く考えてごらんよ。まさか、こんな人物が殺人をおこす訳がない、とみんなが考えてる人物がこの中に1人だけいるはずだから…」
 カービィがそういった直後、全員がまた目を大きく見開き驚き
「ま…まさか…」
 といいながら、一人の人物に目をやった…。
カービィ「そう。どんなに殺人がおこっても、絶対に誰もから信じられる人物といえば、ただ1人、ネリー!おまえだ!
 カービィが言うと、全員が息を飲み、硬直して沈黙が漂った。
アドレーヌ「………」
 ネリーが今にも泣き出しそうな顔をして話し出した。
ネリー「な……そ…そんな!ヒドイよ!ボクが犯人だって!?なんでボクがお母さんやお父さんを殺すのさ!」
マドゥー「そうじゃよ。なんでこの子が殺すんですか?」
ヤバン「殺すにしたって、動機はなんだ?」
プット「嘘だ。それは…」
カービィ「しかし、出来るのはネリーしかいない」
プット「いや、でもわたしも信頼されている!」
カービィ「そうか?確かに信頼されていても、100%はさすがに無理なはずだ。だが、そこへ行くとネリーはこの状況下でも100%信頼される」
 カービィは冷静に厳しい事を言った。
アドレーヌ「でも…証拠は?それに、密室は?」
カービィ「………じゃあ、まずは密室から」
 カービィは話し始めた。
カービィ「コンさんは、即効性の毒を飲まされて殺された」
クー「ああ」
カービィ「そして、それはグラスに入っていた」
ユーフォー「はい」
カービィ「それだよ。解ってみれば簡単なことさ。コンさんは、ネリーから毒の入った飲み物をもらった直後に飲んだんじゃない。もらって、ネリーを部屋から出して、そしてドアに鍵をかけてから飲んだんだよ!」
 カービィはそういってから、反応を確かめるように全員の顔を見た。
クー「確かに…出来なくはないが…」
カービィ「だろ?」
 カービィが少し、得意げな顔になった。
アドレーヌ「でも…確かに出来るけど…」
 バグジーがふっと思いついていった。
バグジー「おい。そう言えば、自殺かも知れないんじゃねえか?」
プット「!そうだ!そうですよ。自殺ならば、全て説明がつくじゃないですか!確かに、今の説明なら、ネリーだけしか出来ないようにも見えますが…自殺なら、ネリーが犯人じゃないかも」
 プットは動揺しているのか、言っていることが少し変だったが、カービィは気にしないことにした。
カービィ「残念ですが…。自殺ではありません」
全「え!?」
カービィ「これを見てください」
 カービィは、ポンの引き出しにあったノートパソコンと、依頼状を取り出した。
カービィ「この日記と依頼状、そして遺書を見てください」
 カービィは3つ提示し、全員に見せた。
カービィ「この日記と依頼状には、ある共通点があります。しかし、遺書には共通してなければならないはずなのに、共通していません」
全「?」
カービィ「解りますか?」
 全員が共通点を探し出した。
アドレーヌ(依頼状と日記の共通点?)
『前略。カービィ探偵団殿。
わたしは、ポンコン王家のポンといいます。あなた達の評判は、よく聴いております。
さて、今回あなた達に手紙を送ったのは、我が城に、殺人予告が送られてきたからです。
と言っても、わたしの城にいる、占い師が言っていましたのですが。ですので、警察はやってこない、と聴いたので、あなた方に頼みました。
お礼は、しっかりいたしますので、どうか、来て下さい。
場所は、サンドキャニオンのはずれです。
ポン』
 ○月☆日
 本日、マドゥーの占いを聴いてみた。するとなんと、もうすぐ殺人がおこるというではないか。すぐに警察に電話をしたが、だめだった。悩んだあげく、最近噂で聴くカービィ探偵団に依頼することにした。今日だしたから、おそらく明後日には来るだろう。
 ○月★日
 昨日カービィ探偵団へ手紙を出したから、明日には来ると思う。来て欲しい。マドゥーが明日来ると言っていたから、おそらく間違いないだろう。それまでに、殺人がおこらないことを祈ろう。
 ○月◇日
 今日、やっとカービィ探偵団が来た。よかった、よかった。これで一応一安心だ。後は、殺人がおこる前に犯人を見つけてくれればうれしいが、果たして出来るであろうか?できてほしい。しかし、そんなことが出来たら神業だ。カービ
アドレーヌ(………?)
『遺書
わたしは、数年前、殺人を犯した。今回の事件で、警察がやってきた。わたしの部屋はもちろん、この城の所々にその殺人の証拠が残っている。それが発覚し、罪にとわれ、大事な家族や、プット、ヤバン、マドゥーを巻き添えにしたくない。聞くところによると、自首の方が罪が小さいらしい。わたしは、それならば自首を選ぶ。そして、死んで罪を償おうと思う。わたしの家族はまったく関係ないから、これで許して欲しい。
こんな泣き言、わたしが殺した人々が聞けば、激怒するに違いないが、これで許して欲しい。本当に、わるかったと思う。
ポン』
カービィ「わかりましたか?」
 そして、クーが喋った。
クー「!?違う…。どういう事だ?」
カービィ「クーは解ったようだね」
プット「どういうことですか?説明して下さい」
 カービィは少し咳払いして説明し始めた。
カービィ「この依頼状見てください。この依頼状が来た時、クーが『字が間違ってる』って言ったんです。そして、日記も字が間違ってるんです」
マドゥー「どこが?」
カービィ「『キク』ですよ」
ヤバン「菊?」
カービィ「聞くです。ほら、依頼状と日記は聴くってなってるでしょう?この字は、集中してきく、って意味なんです。でも、ここは噂話で聞いた事を聴くで書いてます。噂話をキくのキくは『聞く』なんです。おそらく、こういう風に覚えちゃってるんでしょう」
アドレーヌ「本当だ…」
カービィ「でも、遺書の方ではちゃんと『聞く』になってるんです」
ネリー「で、でも…そんなの証拠にならないじゃん!」
 カービィは一瞬黙ってから、また話し始めた。
カービィ「残念だけどね、自殺じゃないって言う証拠があるんだよ。この他にもね」
ネリー「え!?」
 カービィは気持ちを落ち着かせるためか、さっきからなんどもしている咳払いをもう一度して、話し始めた。
カービィ「この日記。見てください。最後、『しかし、そんな事が出来たら神業だ。カービ』で終わってます。これ、明らかに書き途中でしょ?これは、書いている途中に死んだってことなんですよ」
ネリー「書いてる途中に自殺したのかもよ」
カービィ「それはない。いいかい?書いてる途中に自殺するなんてことがある?大体、自殺する人は、こんなのんきに日記なんて書いてないよ。そうでしょ?」
ネリー「……………」
 どうやら全員が、自殺ではないと認めたようだ。
カービィ「そして、この途中の日記。これを書いている時に君はドアをノックした。ネリーだよ、といえば、ポンさんは開けるはずだしね。だからこんな中途半端な終わり方をしてるんだよ。この日記は。君は堂々とポンさんの部屋に入り込んで、刺し殺した。あ、出血多量か…。ま、この際どうでもいいや。で、このパソコンに遺書を書き込んだ。残念だったね。その時にこの日記を消せばよかったのに…」
ネリー「でもさぁ、お母さんは?お母さんはどうなのさ?お母さんも殺したって言うの?」
カービィ「ああ。そういう事だな」
ネリー「え!?そんな…。証拠は?」
カービィ「証拠は…」
 といって、カービィは封筒を取り出した。
カービィ「これだよ」
 それは、コンの部屋にあった遺書だった。
ネリー「え?それこそまさに、自殺だっていう証拠じゃないか!」
カービィ「違う。遺書にしては、おかしな個所があるんだよ!」
ネリー「え?」
カービィ「この遺書の内容は、ポンさんのとほとんど一緒。いや、言葉づかいが違うところを除けばまったく一緒だ。変だろう?」
ネリー「でも、それだけじゃあ…」
カービィ「さらにだ。内容も変なんだよ。これはポンさんのパソコンの遺書にも言えるけど、殺人を犯した、と言っておいて、自白で一番肝心な『誰を殺したか?』が書かれていない!」
全「あ!」
カービィ「どうだ?自殺ならば書くはずなんだ。だが書かれていない。これは殺されたって言う証拠さ!状況証拠はもう出そろってるんだよ?」
ネリー「…………………でも、動機は?動機はなにさ?ボクは、親を殺されたんだよ!なんで親を殺すのさ!」
カービィ「………それは、多分これじゃない?」
 カービィは、遺書をもう一度見せた。
カービィ「ここに、『わたしは、数年前、殺人を犯した』ってあるでしょ?これ、実話なんでしょ?」
 カービィは少し優しい口調になった。
カービィ「たしか君、ここの養子だったよね?」
ネリー「うん。それが?」
カービィ「もしかして、ここにある『わたしが殺した人々』って、君の実の親なんじゃない?」
 これにはネリー以外の人が驚いた。
ネリー以外「ええ!?」
カービィ「いや、ボクは可能性の話しをしたまでだよ。実際にはそうとは言ってない。可能性は高いけどね。で、どうなの?これが動機なんでしょ?」
プット「そうなのですか?」
 ネリーが口調が変わり、話し出した。どうしてこの小説に出てくる犯人は最後に口調が変わるんだろうか…
ネリー「ちっ。まぁ、まだ100%犯人だっていう証拠が出てない気がするけど、いいよ。認めてやるよ」
バグジー「………100%犯人だっていう証拠が出てない気がするのに認めるのか……??」
ネリー「ああ。あの2人さえ殺せば、ボクはもうどうだっていいさ」
プット「な…」
ネリー「しかし…よく解ったね」
カービィ「まぁね。動機もこれしか考えられなかったから」
アドレーヌ「でも信じられない…。人のよさそうな人だったのに…2人とも…。それにあなたも…」
 アドレーヌが言うと、ネリーが話し出した。
ネリー「こんな話し聞いたことはない?人はいつでも仮面をかぶってるって…」
アドレーヌ「聞いたことあるけど…」
ネリー「人は見かけによらぬもの。こんな諺が世にはある。人というのは、外見だけでは、中身は分からない。噛み砕くと、そんな意味の諺。つまり、人というのは、裏では何をやっているかわからない。人間、誰だって仮面をかぶって生きているんだよ。仮面の下がどうなっているか?それは、本人しか解らない。そう。偽善者でも、偽悪者でも、外から見れば、普通の人間…」
 ネリーは最後に付け加えた。
ネリー「あなただって、例外じゃないでしょう?」
 そういうと、ネリーはバグジーの方に歩み寄った。
ネリー「逮捕しないんですか?」
 バグジーは手錠をかけた。手錠をかけられたネリーにカービィが話し出した。
カービィ「おまえ…なぁ。親が殺されたって殺すことは無いだろう?」
ネリー「じゃあ、親が殺されても黙って指加えてろって言うのか?」
カービィ「そうじゃない。大体、おまえ、自分で書いたじゃねえか。『死んで罪を償おうと思う。わたしの家族はまったく関係ないから、これで許して欲しい。こんな泣き言、わたしが殺した人々が聞けば、激怒するに違いないが、これで許して欲しい。本当に、わるかったと思う』って。おまえは、死なせて罪を償わせたつもりだろうが、死刑のつもりだったのかもしれないが、親が殺されたから殺しただなんて、そんな泣き言、おまえの親が聞いたら激怒するぞ。そんな事で、自分の幸せ踏みにじむなって」
カービィ「………もしかしたら、ボクがいってる意味は解らないかもしれない。でも、言おうとしていることは解るはずだ。な?」
ネリー「……………。ああ。解ったよ…。解った……よ…」
 ネリーは最後まで強がりな口調でいった。

エピローグ

 砂嵐がやみ、カービィ達は無事に探偵事務所に帰ってきた。
カービィ「ふぅ…。一件落着…。ああ、なんか今思い出してみると、ほんと、ボクのいってる意味、さっぱり解らないな…」
アドレーヌ「まぁ、いいんじゃない?いつもの事だし」
カービィ「ひど……」
クー「しかし、よくまぁ解ったな」
カービィ「へへへ。でも、クーの字が間違ってる、がなかったら気がつかなかったと思う」
クー「ふっ。そうか」
カービィ「よかった…よかった…」
人間、誰だって仮面をかぶって生きているんです。仮面の下がどうなっているか?それは、本人しか解らない。そう。偽善者でも、偽悪者でも、外から見れば、普通の人間。あなただって、例外では無いでしょう?
カービィ「例外では無いでしょう?……か」
アドレーヌ「人を見たら泥棒と思え…か」
クー「だが、人間、信頼が一番だぜ」
〜〜〜〜END〜〜〜〜
〜〜〜〜あとがき〜〜〜〜

 意外な犯人、実は単純明白なトリック。解けましたでしょうか?
 しかし、本当に人は見掛けによらないんですよ?特に男性諸君!かわいいからって、女子にデレデレしてると、そのうちひどい目にあいますよ(別に、ボクがあったわけじゃあありません。念の為)。女ほど裏表のある生物はいないと言いますから(誰が言ったねん)。もちろんこれは女性諸君にも言えますからね。気をつけてくださいね。みなさん。
さてさて、前回の暗号の答え。
『素阿濡世鬼亜』でしたよね?
これは、まず平仮名変換。『そあぬよきあ』となるはず。そしたらば、五十音表を頭の中でも、物理的にでもいいので用意して下さい。そして、『そあぬよきあ』を一文字ずつ上に移動させて下さい。『あ』は『ん』です。すると、『せんにゆ(ゅ)かん』となるはず。漢字変換すると『先入観』となります!
 この暗号、意味は、子供だからといって犯人ではない。と考えることを言ったつもりなんだけど…今考えると、ポンさんがドアに鍵をかけたはずだ!ってのが間違いだ、と取った人がいるような気がしてならない…。大丈夫だったかな?
 あと、『素』って、”そ”とも”す”とも読めるんですよねぇ。『鬼』もおにと読めるけど、この場合そう読む人はいないだろうし…。ってなわけで、少し心配したんだよね。大丈夫だったかな?
では、正解者の発表!
犯人が解った方>1人だけ送って来て、すっごく惜しかった!
暗号が解けた方>だから、なんで誰も送って来てくれないの?
さてそれでは、次回予告

次回予告
「頼む!捜査協力してくれ!」
バグジー警部につれられてカービィ一行が向かった先に待っていた事件。
それは、容疑者全員が犯行可能な状況下でおこった殺人事件。
はたしてわずかな証拠で犯人が解るのか?
そして、事件の背後にある2年前の事故とは…?
次回、ミステリーコテージ殺人事件!をお楽しみに!

カービィ探偵団最後の事件まで(含む最後の事件)あと2回
(本当にネタギレの)おまけの顔文字コーナー(謎) 煤i=V=;;) オーマイガット!

作;黄黒真直


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