〜〜〜〜カービィ探偵団!最後の事件!星のカービィ殺人事件!問題編!1〜〜〜〜

 主な登場人物( )内は役
カービィ・・・・(主人公&探偵)
クー・・・・・・(探偵)
アドレーヌ・・・(探偵)
バグジー・・・・(警部)
スパーキー・・・(警部補)
ユーフォー・・・(鑑識)
ミスターチクタク(警視総監)
キグロ・・・・・(警視)
ディジー・・・・(警視監)
Mr.シャイン・(警部補)
Mr.ブライト・(刑事)
ペイントローラー(刑事)
イフリーティ・・(刑事)
Mr.フロスティ(刑事)
ペンギー・・・・(刑事)
祐・・・・・・・(刑事)
メタナイト・・・(一般人)
ケケ・・・・・・(一般人)
*;さぁ、いよいよカービィ探偵団!最後の事件です。こころして読んで下さい。ちなみに、もうすでに今までに出てきたキャラ、何がいたか覚えてないので、もし同じ名前があったら(メタナイトとケケを除いて)違う人だと思って下さい。それと、キグロってのは…そうです。その通りです。その人です。はい。間違えないで下さい。では、はじまりはじまり…。


???「憎い…憎い…憎い……。あいつら、全員ぶっ殺してやる…。絶対に!!!」

 世の中、なにかいい事をやると、それが表象されることが多々あります。
 実は、警察でも捜査協力をすると表象されるのです。それが、偶然だろうと、わざとだろうと、1度だろうと、何回だろうと。
 そう。もちろん彼らも表象されることになりました。
探偵団「えええぇぇぇ〜〜〜〜〜!?」
 カービィ達は世界中に聞こえてしまうのではないかと思われるほど大きな声で叫んだ。
バグジー「静まれ!」
 バグジーの一声でカービィ達は叫ぶのをぴたりとやめた。
カービィ「でも本当なの?」
バグジー「ああ」
アドレーヌ「しんじられない…」
バグジー「ああ」
クー「おまえ、『ああ』しかいってねえぞ」
バグジー「ああ」
クー「………」
バグジー「と、いうわけで、君たちには警視庁に来てもらう。外にユーフォーとスパーキーが待ってる」
アドレーヌ「パトカーで?」
バグジー「そうだ」
 さて、バグジーは何を言ってきたのか?
 なんと、いままで捜査協力をしてきたので、それを表象し、警視総監賞(こんなものが実際にあるかどうかは不明。ってか、単に感謝状だったような気もする)をもらえることになったのだ。驚くわけだ。
アドレーヌ「しかし驚いたわぁ…。バグジー警部が来たから、また捜査依頼かと思ったらいきなり『よろこべ!』だもんね」
 アドレーヌはバグジーの口調の真似をした。
カービィ「ほんとうに…ねぇ」
 カービィもこれには開いた口がふさがらないようだ。
クー「う〜む…。意外だ…」
 クーは何故か冷静だった……と、見せかけてるだけかもしれない。
バグジー「カービィの犯人説得力、クーの冷静対処力、アドレーヌの推理…。若干の違いはあったが、おれの推測が当たったってことだな」
ユーフォー「あれ?推測なんてしてました?」
 ユーフォーが運転席から聞いてきた。
カービィ「してたっけ?」
アドレーヌ「さぁ?」
 2人とも首を傾げていた。
バグジー「おまえら…。クーは覚えてるよな?」
クー「………いや。忘れた」
バグジー「おいおい…。ミラーキャッスルの時、おれが推測しただろう?」
探偵団「……………?」
バグジー「忘れるなよ。おまえら」
クー「いや、最近驚くことが多くてな」
 クーが言うと、アドレーヌがうなずいた。
アドレーヌ「そうよね。2度の連続のお城の事件、バグジー警部からの捜査依頼、そして表象…。驚きの連続ね」
カービィ「どっかの映画じゃないんだから…」
スパーキー「いやぁ。でも、ほんと、君たちすごいからねぇ」
カービィ「いやぁ…」
 三人とも、少し照れたようだ。
 ところで、ふと気が付いた人、いると思いますが…。ええ。そうなんです。その通りなんです。すみません。でもしかたなかったんです。こうするしかなかったんです。許して下さい…。わからなければ、それでいいです。

 さて、早速警視庁についたカービィ達。全員少し興奮気味のようだ。
カービィ「表象…」
アドレーヌ「ひょうしょう…」
クー「表象…か…」
バグジー「不謹慎(ふきんしん)になるなよ」
カービィ「わかってる…」
 というカービィだが、今にも叫びたいほど興奮しているのは誰の目からも解る。そんなカービィを横目に、クーが言った。
クー「ところで、いつもらうんだ?警視総監賞」
バグジー「まぁ慌てるな。それに、”授与”って言え」
クー(同じじゃねぇかよ)
 クーはそんなことを考えながら、バグジーの後に続いて警視庁に入って行った。そしてカービィ、アドレーヌと続いた。
 中は刑事ドラマに出てくるようなイメージと全く違い、同じところは刑事がたくさんいる、と言うことぐらいだ。
カービィ「ふ〜ん…。なんか、想像と違う…」
バグジー「まぁ、そうだろうな」
 カービィ達が中に入ると、たくさんの刑事から尊敬のまなざしで見られたり、握手を求められたりした。どうやら、ここの刑事達はほとんど不謹慎なようだ(なんてところだ)。
 カービィ達は警視庁内の応接室として使われている部屋に通された。
ペイントローラー「いやぁ。すばらしいですねぇ。よかったですねぇ。おめでとぅ!」
カービィ「あなたは…?」
ペイントローラー「おれはペインとローラー。刑事でさぁ。まぁ、一番下の巡査ってやつなんだけどさぁ」
バグジー「とりあえず、ここにいる人達は授与式の時に出てくる人達だから、顔ぐらいは覚えておけ」
カービィ「え?この人達もなにか授与するの?」
Mr.シャイン(以下シャイン)「違う。ほとんど見てるだけだ」
カービィ「あ、そう」
Mr.ブライト(以下ブライト)「ま、マスコミを静かにさせるっていう重要な仕事があるけどな」
カービィ「重要ですか…?」
 アドレーヌが「失礼だよ」と言うようにカービィの横をつついた。
カービィ「………」
 どうやら、アドレーヌのサインはちゃんと通じたようだ。
クー「で?名前は?念の為、聞いておきます」
シャイン「おれはシャインだ」
ブライト「ブライトです」
イフリーティー「イフリーティーっス」
カービィ(っス!?)
Mr.フロスティ(以下フロスティ)「フロスティだ」
ペンギー「ペンギーだよ」
ディジー「ディジーです。警視監って言って、警視総監の次に偉い人です」
アドレーヌ「へぇ」
祐「祐です」
カービィ(なんか……前にもどこかで似たような名前の人がいたような……。きのうせいかなぁ?)
カービィ「……そういえば、警視総監はどこに?」
キグロ「警視総監殿はもうすぐ来る。わたしは忙しいので」
 キグロはそう言うと部屋を出て行ってしまった。
カービィ「あり?今の人、誰?」
 バグジーが何故か小声で言った。
バグジー「今の人はキグロといって、警視だ。おれの一つ上の位の人だ」
カービィ「へぇ」
バグジー「だが、ここの人は彼をこう呼んでいる。『左ききの冷酷警視』とな」
カービィ「冷酷なの…?」
バグジー「冷酷と言うほど冷酷でもないが、犯人の捕まえ方は卑怯なものが多い。ま、それで捕まってるわけだし、犯罪はしないんだけどな」
カービィ「なんで小声で話すの?」
 カービィが小声で話すのにしびれを切らしていった。
バグジー「聞こえるとまずいからだ」
カービィ「ああ。そう」
 バグジーがソファーから立ち上がっていった。
バグジー「さ、我々は仕事に戻ろう。カービィ達は、ここで待ってろ。警視総監がもうすぐくる」
 バグジーと刑事達は応接室として使われている部屋から出て行った。
カービィ「いま、バグジー警部命令口調だったけど…?」
クー「おそらく、他の人は警部補以下なんだろう」
カービィ「警部補?」
クー「スパーキーもそうだろう?警部より下のくらいの人だ」
カービィ「へぇ…」
 カービィが解ったようなわからなかったような返事をした。
アドレーヌ「警視総監って、どんな人なんだか…」
 アドレーヌがそういうと、タイミングを計ったかのように分厚い書類入れを持った、警視総監らしき人が入ってきた。
ミスターチクタク「お!カービィ探偵団かね?」
カービィ「はい」
ミスターチクタク「おお!それはそれは。光栄だ光栄だ。わたしはここの警視総監、ミスターチクタクだ」
アドレーヌ「あなたが警視総監殿!?」
 アドレーヌはそう言って、敬礼した。
ミスターチクタク「さよう。わたしだ。君達の活躍は、全て知っているぞ。殺人の様な事故から、グルグル周っただけの殺人未遂、幽霊騒動まで、全部だ」
探偵団「え!?」
クー「そんな小さな事件も知ってるんですか?」
ミスターチクタク「警察を舐めてはいけない」
カービィ「はぁ…」
 カービィは思わず(何故か)敬礼した。
ミスターチクタク「君達の警視総監賞授与式は2時間後だ。いろいろと準備もあるようでな」
クー(おれ達を呼ぶ前に終わらせておけよ。準備)
 クーはミスターチクタクに聞いた。
クー「ところで、さっきから気になってるんですが、その封筒の中身はなんですか?」
ミスターチクタク「これか?これは、書類が入っている」
クー「………。封筒をみればそのぐらいはわかります…」
 ミスターチクタクはちょっと笑って、
ミスターチクタク「いや失礼。ちょっと推理力を試してみただけだ」
 といった。
クー(推理も何も、その封筒はどうみても書類袋だぞ)
ミスターチクタク「この中身は、いろんな事件調書や、逮捕状、それから君達に渡す警視総監賞が入ってる」
カービィ「あ、そうなんだぁ」
アドレーヌ「そんなもの、混ぜて入れておいていいんですか?」
ミスターチクタク「多分かまわないだろう」
クー(多分?だろう?)
 ここの警察は、とんでもない人達でごった返している…。クーはそう思った。
ミスターチクタク「この中の書類に目を通したり、サイン…と言っても、わたしは面倒だからハンコなのだが、をしなきゃいけなんだ」
カービィ「逮捕状にサインがいるんだ」
ミスターチクタク「ああ」
クー(ってか、ハンコで良いのか?サインじゃなきゃ駄目なんじゃないのか…?)
 ミスターチクタクはそういうと、書類袋を開け、その中から逮捕状を発掘し、ハンコを押し始めようとした。始める直前にクーが聞いた。
クー「あ、左利きなんですね」
ミスターチクタク「え?ああ。そうだ」
アドレーヌ「あの…すみません…」
ミスターチクタク「ん?」
アドレーヌ「そんな大事なもの、ここに広げて、しかもここでサイン…じゃなくて、ハンコを押しちゃって良いんですか?」
ミスターチクタク「………。それもそうだな。自室でやるか」
 と、ミスターチクタクが言うと、クーが
クー「自室があるんですか?ここに」
 と聞いた。
ミスターチクタク「ああ。そうだ。わたしはそんなに家に帰らないからな。それに、まだ独身だ。だから、家を人に貸して、わたしはここに住んでいるんだ」
クー「はぁ…」
ミスターチクタク「さてと…」
 ミスターチクタクはいつのまにかに書類を元の通りに書類袋にいれていた。そして、さきほどバグジー達が出て行ったドアの反対側のドアを指差していった。
ミスターチクタク「そっちのドアの向こうは」
カービィ「雪国だった」
ミスターチクタク「え?」
カービィ「不思議な世界だった」
ミスターチクタク「………。中庭だ。温室があるから、中を見てみたらどうだ?」
カービィ「じゃ、行ってきます」
アドレーヌ「クーは?」
クー「いや、いい。こんな暑い日に、暑いところによくいくきがするな」
アドレーヌ「まぁね。じゃ、カービィ、行きましょう」
カービィ「うん」
 カービィとアドレーヌは外に出て行った。
ミスターチクタク「君は行かないのか?」
クー「ええ」
ミスターチクタク「そうか。1人でここにいるのか?」
クー「まぁ、そういうことになりますね」
ミスターチクタク「そうか。では」
 そう言って、ミスターチクタクは部屋を出て行った。
 ミスターチクタクが出て行ったあと、クーは今までの事件の事を思い出していた。
クー(まだ、たったの9個か…。少ないなぁ。まぁ、平和に超したことはないけどな…)
 そんなことを考えていると、外から悲鳴が聞こえた。
きゃああああああああああぁぁぁああぁぁぁぁあああぁ!!!??
クー「!?……今のはアドレーヌの悲鳴!?…に混じったカービィの悲鳴!?…そんなことはどうでもいい!」
 クーは自分を怒鳴りつけ、温室へ向かった。
 温室のドアを開ける。ムワッとあの独特な感じのする空気を感じた。だが今はそんなことを気にしていられない。中にはいる。
 どうやらこの温室は、一本道のようだ。だが、木が生い茂り、視界がわるい。そして、中は一本道なのにとても入り組んでいる。
クー「どこだ!?どうした!?なにがあった!?」
 クーはやっと、ここが一本道だと気がついたようだ。クーは走り、アドレーヌ達がいる一番奥(つまり行き止まり)まで来た。
カービィ「あ!クー!あ…あれ!」
 カービィが指差した先にあったのは、ミスターチクタクの撲殺死体だった。
クー「!?」

 さすがは警視庁。すぐにミスターチクタクの遺体は運び出され、検死が開始された。
 その間、カービィ達は応接室として使われている部屋で待たされた。なぜかバグジーも一緒だ。
バグジー「なんてこった…。警視総監が…。しかもよりによってカービィ達の警視総監賞授与式の日に…」
 バグジーはそういってうなっていた。
アドレーヌ「………」
カービィ「う〜ん…。
 しばらくして、先ほどカービィ達に自己紹介した刑事達がドヤドヤ入ってきた。
ディジー「このたび、警視総監殿が殺された。そこでだ、君達に事情を聞きたい」
カービィ「事情聴取か…」
ディジー「警視総監と最後に会ったのは、君達のはずなんだ」
 そういって、ディジーはソファーに座った。続いて、他の人々も座る。
 カービィ達がかわるがわる、事件の直前の事を説明しはじめた。

カービィ「………と、言うわけなんです」
ディジー「ふ〜ん…」
ペイントローラー「今の話しから犯人を推理するとぉ…。どうなるぅ?ベテラン警視監」
ディジー「………いま、推理中だ」
シャイン「わからないんじゃないのか?」
ディジー「おまえなぁ…」
祐「もう少し、手がかりがあった方が良いのでは?現場検証しましょう」
キグロ「いや…。わかりましたよ…。犯人が…」
全「えぇ!?」
イフリーティ「カービィ探偵団よりはやいっスか!?」
ペンギー「だれ?だれ?だれ?」
キグロ「いや。犯人を言う前に、ちょっと確かめたいことがある…。クー」
クー「はい?」
キグロ「君は、温室に入って一番奥まで行く間に、誰ともすれ違わなかったね?」
クー「あ…ああ」
キグロ「それと、カービィ達にも聞くが、温室の中で誰ともすれ違ったり、追い抜かされたりしなかったね?」
カービィ「うん…」
キグロ「そうか…。ならば犯人は2人しかいない」
全「え!?」
フロフティ「共犯だというのか!?誰だ?その犯人というのは!」
キグロ「犯人は…君達だよ!カービィとアドレーヌ!」
全「ええぇ!?」
ブライト「そんな馬鹿な!君はこの人達がどういう人達か知ってるんだろう?」
キグロ「もちろん。だがな、人はいつでも仮面をかぶってるんだよ…。人は見かけによらないのさ…」
 全員が驚き戸惑った。と、クーが言った。
クー「ちょっとまてぇ!根拠をまだ聞いてないぞ!」
キグロ「根拠?ああ。簡単さ。言ってやろう」
 キグロが話し始めた。
キグロ「ちょっと考えてみれば解るだろう?カービィとアドレーヌが温室に言った後、警視総監殿がこの部屋を出たんだろ?」
クー「あ、ああ…。あぁ!?」
キグロ「そうか…解ったか…」
バグジー「なに!?どういうことだ?おい!」
 全員が戸惑っていた。
キグロ「まだ気がつかないか…。説明しよう。いいか?警視総監殿は温室の一番奥にいたんだ。そして、警視総監殿はカービィとアドレーヌより、あとから部屋をでた。後から部屋を出たのに、なんでカービィ達の前にいるんだ?」
カ&ア「!?」
スパーキー「お…追い抜いたのでは?」
キグロ「そんなんだから、君は警部補なんだ。いいか?カービィ達はさっき、わたしが『誰ともすれ違ったり、追い抜かれたりしなかったね?』と聞いたら、『しなかった』と答えたんだぞ?」
スパーキー「あ!」
キグロ「そう、つまり、これは明らかに矛盾している。警視総監殿がカービィ達より前にいるのは、カービィ達を追い抜いたか、カービィ達によって殺され、一番奥に吊るした後、悲鳴を上げたか…。そのどちらかしかない。そして、カービィ達は誰にも追い抜かれなかったと言っているんだ…。さぁどうだ?他に犯人がいるか?」
 全員、黙り込んだ。
 カービィ達は絶対に信用できる人だと、今まで誰もが信じきっていた。だが、こうなってくると果たして信じていいのか信じてはいけないのか、わからなくなってくる。
祐「でも…」
キグロ「わたしも、カービィ達犯人説は、自説ではあるが、とても信じられない。だが、クーの証言と照りあわせると、どう考えてもこれ以外に考えられないんだ」
 全員、またも黙り込んだ。
キグロ「カービィとアドレーヌ。君達を署まで連行する。……いや、ここが署だったな。まぁいい。君達を逮捕する」
 キグロが手錠を取り出し、カービィの手にかけ…ようとしたとき、カービィがキグロの手を振り払った。
キグロ「!?カービィ!?」
カービィ「いやだ!!!」
 カービィはこれ以上出ないぐらいの大声で叫んだ。
カービィ「確かに、証拠がそう物語ってるかもしれない!だけどなぁ!絶対にボクらじゃない!」
 カービィそう叫び、アドレーヌの手を取り、叫んだ。
カービィ「逃げるぞ!」
アドレーヌ「え!?ええ!?」
ディジー「馬鹿な!警視庁のど真ん中だぞ!どうやって逃げるというんだ?」
 ディジーがそう叫んだときには、もうカービィ達は中庭の反対側まで走りきっていた。
ディジー「カービィ!アドレーヌ!公務執行妨害になるぞ!戻ってこい!」
 カービィ達の耳にはその声も届かず、なんと壁をよじ登り、屋根にのり、向こう側に飛び降りてしまった。
クー「カービィ!?」
 全員がその光景を呆気に取られて見ていた。
祐「………」
シャイン(かっこいい…)
ブライト(まじかよ…あいつら…)
ペイントローラー(うわぁ…)
キグロ「………。はっ!おまえら!は…はやく捕まえるぞ!」
バグジ「……………………」
キグロ「………」

 警察達が呆気に取られている隙に、カービィ達はあっという間に警視庁から逃げ出してしまった(え?こんなの不可能だって?いいんです。小説だから)。
カービィ「はぁ…はぁ…はぁ…。成功!大成功!」
アドレーヌ「わたしたち…。殺人は犯してなくても、とんでもないことしちゃったんじゃない?」
カービィ「なんで?」
アドレーヌ「脱獄よ…これは…*」
*;決して、脱獄ではありません。
カービィ「そうか…。でも大丈夫!絶対に!」
アドレーヌ「そうだといいんだけどねぇ…」
 アドレーヌは不安げにいった。
アドレーヌ「でも、犯人はどうやってわたし達に気がつかれないように、わたし達より先に奥に行ったのかしら?」
カービィ「道から外れたら?」
アドレーヌ「いえ…あそこは道から外れたら歩けないわ。道だってやっと歩けるってぐらいなのに」
カービィ「だよねぇ…」
 「あっ!」と言う声が、カービィ達の後ろから聞こえ、カービィ達は驚いて跳び上がった。
カービィ「ひゃっ!?」
アドレーヌ「追手!?」
 アドレーヌが振り向くと、そこにいたのはケケだった。
ケケ「あ!やっぱりアドレーヌさん達。こんなところでなにを?」
アドレーヌ「あ!ケケさんじゃないですか!お久しぶりですね」
ケケ「はい。…………?クーさんは?…それより、こんなところでほんとになにを?」
アドレーヌ「………実は…殺人容疑をかけられて、逃げる途中なんです」
ケケ「え!?」
カービィ「そうなんですよ…」
ケケ「なんで…?なんで容疑が?」
アドレーヌ「逃げないんですか?」
ケケ「だって、殺人なんかおこしそうに見えませんから」
アドレーヌ「ありがとう!」
 アドレーヌは喜んだ。
ケケ「でも、なんで容疑が?容疑をかけた人達はあなた達のことを知らないの?」
アドレーヌ「知ってるわ」
ケケ「じゃぁ、なぜ…?」
 アドレーヌは警視庁での事を全て話した。慌てているので、途中何度かつっかえたが、ケケにはなんとか通じたようだ。
ケケ「そうなんですか…」
アドレーヌ「そうなの。じゃぁ、そういう事なので、わたし達は急いでるから…」
ケケ「ええ。頑張って容疑を晴らして下さいね」
アドレーヌ「解ってます!」

一方、警視庁。
 警視庁では、クーが温室の中で現場検証をしていた。
キグロ「まったく…。我々に任せておけばいいのに…」
クー(任せておいたら、カービィ達が犯人にされちまうよ!)
キグロ「ま、我々も誤認逮捕はしたくない。十分、思う存分調べて、カービィ達の容疑の裏付けを取るなり、晴らすなり、すきにしろ」
クー(どういう人が集まってるんだよ、ここは…)
キグロ「わたしはカービィ達の行方を追う」
 キグロはそういって出て行った。
バグジー「なぁ。クー。どうだ?何か解ったか?」
クー「いま解ってることは、カービィ達にしか警視総監を殺せないってことだけだ」
バグジー「なに!?」
クー「トリックだよ…。トリックを使えば…なにか…出来るはずなんだ…」
バグジー「………」
スパーキー「これといって、めぼしい物は落ちてませんからねぇ…。どうなることやら」
ユーフォー「検死の結果がでましたよ」
 だしぬけにユーフォーが言った。
バグジー「お、やっとでたか」
ユーフォー「はい。死体はどうやら、殺された後に移動させられた形跡があります」
クー「移動?」
 クーが聞き返した。
ユーフォー「ええ」
クー「どのぐらいの距離?」
ユーフォー「さぁ?さすがにちょっとそこまでは…」
 ユーフォーはすまなさそうに言った。
ユーフォー「でも、殺して吊るす、程度の移動ではありません」
クー「と言うことは…」
 クーがちょっと考えてから言った。
クー「犯人は、どこかで警視総監と出会い、ボコ殴りにしてからこの温室に入り、一番奥に吊るした、と?」
ユーフォー「それを考えるのがあなたがたの仕事ですし…」
クー(おまえらの仕事だろが)
ユーフォー「それと、死亡推定時刻なのですが、先ほども行ったように、移動され、さらに温度差のある外→温室の移動をしたので、あまり詳しい結果は出せませんでした」
バグジー「まぁ、そうだろう」
ユーフォー「ですので、クーさんと別れてから、死体発見時刻までのあいだ、と言うことに」
クー(おいおい)
 バグジーは、ミスターチクタクが吊るされていたところを凝視した。なにか、解るかもしれないと思ったようだ。だが、解るわけもない。
クー「でも、一体犯人はどうやって…??…………ここは暑い。外に出よう…」
 クーはそういって、外に出た。
 外に出ても、暑さはほとんど変わらなかった。
クー(あのとき、一番最初にキグロが部屋から出て行き、次にバグジー、祐、フロフティ、ペンギー、シャイン、ブライト、イフリーティ、ペイントローラーそしてディジーの順番で出て行ったんだよな…)
 クーは考えた。だが、なにも浮かばない。クーは空に向かって喋った。
クー「カービィ…アドレーヌ…。おまえらの容疑は晴らして見せる。絶対に…」
    〜〜〜〜カービィ探偵団!最後の事件!星のカービィ殺人事件!問題編!2に続く〜〜〜〜

    〜〜〜〜あとがき〜〜〜〜
どうも。ちゃっかり小説に登場したキグロです。
ミステリーコテージの解答編からほんの数日。ついに最後の事件を書きました!
今回は、黄黒の1度はやってみたかったことです(探偵に容疑がかけられてしまう)。
カービィ探偵団!も、いよいよ終わりに近づいてきましたねぇ。
予定では、今回の事件は問題編3つ、解答編1つで終わらせる予定です。
あくまで予定ですので、増える可能性も減る可能性もあります。
っていうか、メタナイトが出てこなかったぞっていう突っ込みは無しです。
閑話休題
さて、今回のキャラクターはなんか、名前が長い人が多いです。なんか、書くの面倒です(Mr.は削ったけどね)。
でも大丈夫(謎)。名前の長い人から殺していくから(ぉぃ)。だって、面倒なんだもん。ペイントローラーとか、ミスターチクタクとか…。
ファッティホエール(だっけ?)並みの長さじゃないですか!船長と警視総監と刑事が長いんだよ!馬鹿野郎!(謎)
と言う訳で、次回はペイントローラーさんに死んでもらいます(言うな)。ペイントローラーさん、最後に一言。
ペイントローラー「なんでだよぅ!」
ありがとうございました。………そういえば、イフリーティも長いなぁ(そうか?)。よし、殺そう(ぉぃ)。
イフリーティ「そんなぁ!っす!」
大丈夫、あと2、3人は殺してあげるから。天国で一緒に楽しんでね。
閑話休題
え?ところで今回の話しで犯人が解るか?
さぁ?どうでしょうねぇ…?解るかなぁ?解んないかなぁ?
知らない(爆)。まぁ、頑張って推理して、犯人を暴きましょう!
それでは、また次回!

(もうこうなったら一般的な物を使うしかない)おまけの顔文字コーナー(謎)●--------------※ Bom(爆弾)

        作;黄黒真直

問題編2を読む

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