知って食べて二度美味しい食物の雑学の部屋
知識の管理人;ウェイトレス(本名不明)様

ウェイトレス「あらいらっしゃ〜い☆ ここは、知って食べて二度美味しい食物の雑学の部屋です☆
ここでは、食物に関する雑学をまとめてありますが、もちろん読んでも満腹にはならないのであしからず☆」
ウェイトレス「え? 『知って』はわかるけど『食べて』がわからないって? いや〜ん、そんな、わたしに言わせないで☆
あ、ちなみに、『ニンニクはあの臭いが効くと思ったら大間違い』以上の50個の雑学は、全て2階へ移させていただきました☆」


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シシャモは必ず子持ちだが、オスはどこへ消えたのか? 生そばって、どんなそば?
特定保健用食品とは? 一晩置いたカレーが美味しくなる理由
アルカリ性食品・酸性食品の真実! タマゴ長期保存法
レンコンには何故穴が開いているのか? サラダにドレッシングをかけるわけ
「バニラ」とは何か? 「食パン」と言うが、「食さないパン」などあるか?
ウナギのかば焼きを団扇で扇ぐ理由 クリの種はどこにある?
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シシャモは必ず子持ちだが、オスはどこへ消えたのか?
シシャモ、と言えば当然、魚のシシャモのことです。
秋から冬にかけて捕ることの出来るこのシシャモ。
ところで、シシャモと言えば必ず小さな粒状の卵が入っています。
そこで気になるのはオスの存在。
シシャモは言うまでも無く雌雄別々。オスが卵を持つことはありません。
つまり、普段食べているシシャモは、全てメスのシシャモなのです。
では、オスのシシャモはどこへ消えているのでしょうか?
いま食べられているシシャモは、ほとんどがカナダやノルウェーなどから輸入されたもの。
そして、その輸入されたものが、初めからメスのみなのです。
海外でもオスを食べる人はいないので、当然と言えば当然です。
で、結局オスはと言うと、カナダやノルウェーなどで立派な肥料になることが多いとの事。
ただ、日本でシシャモを捕った場合、そのまま捨てる事もあるとか…。
「男はつらいよ」と言わんばかりです(でも食べようとは思わない)。

生そばって、どんなそば?
まず、「生そば」は「なまそば」ではなく「きそば」と読みます。
さて、この生そば。生のそばと書きますが、どんなそばでしょう?
生そばとは、100%そば粉だけを使っているそばの事を、生そばと呼びます。
じゃぁ、「生そば以外のそば」は? と言いますと…。
通常は、作りやすいようになのか、食感を良くするためになのかはわかりませんが、「打ち粉(うちこ)」と呼ばれるでんぷん・小麦粉や、
伝統的な物ではなく、スーパーなどで市販されている物には、保存料などの化学調味料が入っています。
生そばでは、先ほど書いた「打ち粉」に、わざわざ小麦粉を使用せず、そば粉をそのまま打ち粉に使用しています。
ただ、現在では100%そば粉のそばを出している店は、少ないようです。
さらに、「生そば」と言う看板を出していても、実際には生そばでは無かったり、スーパーのそば粉を使用していても、「生そば」の看板を掲げているところも多いそうです。
と言うのも、ここまで説明した割に、実は「生そば」と言う言葉の明確な定義は無く、なんでも「生そば」になりうるからなのです。
どっちにしろ、素人には見分けがつかないのかも知れませんが……。

特定保健用食品とは?
たまに、食品についている「特定保健用食品」のマーク。
「トクホ」と略されているようですが、これは一体、どのような物なのでしょうか?
これは、
「生活習慣病を回避できるように工夫され、厚生労働省が『保健の用途・効果(つまり、健康に対する効果)』を表示する事を許可した食品」
のことです。
つまり、早い話が「政府が認めた健康食品」と言うわけです。
もちろん、ただ工夫しただけではなく、科学的な証拠も必要です。
動物実験など、様々な科学的検証を行い、健康の保持・増進に役立つと言う事が証明されて、初めて「特定保健用食品」になれるのです。
この「トクホ」。なるとどのような利点があるのかと言いますと…。
まず、それを食べる事で、どのような効果が得られるのか? を表示する事が出来ます。
例えば、
「体脂肪の増加を抑制します」「コレステロールを正常に保つ事が出来ます」「カルシウムの吸収を助ける食品です」
などなど…。
ともかく、こう言った「健康維持が出来ます」と言う事を表示する事が出来るのです。
また、このような表示をする事で、言うまでも無く、お客の目を惹くことが出来、売れ行きが伸びる、と言うわけです。
しかし、この「トクホ」になるためには、8つの許可要因をクリアしなければなりません。
その8つとは…
1;健康増進に役立つと期待されること
2;医学的・栄養学的に根拠が明らかであること
3;医学的・栄養学的に、「その食品をどのぐらい摂るのがベストか?」を設定できること
4;安全であること
5;科学的検証方法が明確で、さらにその方法が正しいこと
6;その食品が、同じ種類の食品よりも栄養価が低くないこと
7;日常的に食べられる食品であること
8;医薬品として使用されている物ではないこと
の8つです。
また、「トクホ」になると、「表示してもいい」以外に、「表示しなければならない」物もあります。
まず、「特定保健用食品」である事を書かなければなりませんし、
原材料名や内容量、「何故許可を得たか?」、栄養成分量や1日摂取目安量、摂取方法、摂取上の注意、保存方法、
そしてそれ1食分で1日に必要な栄養量のどれぐらいを得ることができるのか?
と言う9項目を必ず書かなければなりません。
なかなか面倒ですが、これらさえクリアすれば、後はそれを売り文句にして売り上げを伸ばす事が出来るようになります。
ちなみに、この「トクホ」制度は、世界初の画期的な試み。
平成3年(1991年)に発足し、現在世界中から注目されています。
参考文献;財団法人 日本健康・栄養食品協会【http://www.jhnfa.org/index.htm】

一晩置いたカレーが美味しくなる理由
カレーは、一晩置いておくと、美味しくなります。
この程度は、ほとんどの人が知っているでしょう。
では、その理由は?
カレーは、作った直後では、まだ材料の味がバラバラ。
カレーのソース(ルー)に、うまく味が染み込んでいません。
ところが、時間を置く…この場合、一晩置くと、味が染み込んでいきます。
肉の大きな油の粒なども、長時間かけて徐々に小さくなり、染み込みやすくなっていきます。
これを再度加熱すると、旨味成分である肉のアミノ酸や、ニンジンの糖分などが引き出され、旨味とコクが加わるのです。
そのため、一晩置かれたカレーは、材料の味が混ざり合い、まろやかな風味やコクのある味、そして旨味が作り出され、より一層美味しくなるのです。
つまり、出来た直後だと具をバラバラに食べているのですが、一晩置くと、全てを融合して食べている事になる、と言った感じになるわけです。
もちろん、実際混ざっているのは味ですが。

アルカリ性食品・酸性食品の真実!
「アルカリ性食品は体に良い」「酸性食品は体に悪い」
こんな言葉を、誰もが一度は聞いたことがあるでしょう。
しかし、実はこれ。全くの大嘘なのです。
つまり、アルカリ性食品が体に良いわけでも、酸性食品が体に悪いわけでもありません。
そもそも、「アルカリ性食品」「酸性食品」とは、一体なんでしょう?
実を言うと、「アルカリ性食品」「酸性食品」と言う食品自体、まず存在しないのです。
こんな名前が存在するのも日本だけ。
外国から来た学者に「酸性・アルカリ性食品についてどう思いますか」と問いかけたら、
「それは何ですか?」と逆に聞かれ、恥をかいた、と言うエピソードもあるそうです。
では何故こんな名前が生まれたのでしょうか?
事の起こりは大正時代。
大阪大学のとある教授が、
「ウサギに大根おろしを食べさせたら、血液が酸性に傾いて病気になった」
と学会発表しました。
これが、そもそもの発端。
酸性・アルカリ性の値は、「pH(ピーエイチ/ペーハーとも)」と言う単位で測ります。
小さければ酸性が強く、大きければアルカリ性が強い、となっています。
この教授も、ウサギの血液のpHを測りましたが、当時の道具では、小数点以下の1桁目も怪しい物でした。
しかし、「大学の先生が言うんだから…」と言う事で、いつの間にかに
「酸性食品は悪く、アルカリ性食品は良い」
などと言われるようになってしまったのです。
そしてやがて、酸性・アルカリ性食品を研究する人も出てきました。
その人は、100グラムの食品を焼き、その灰を溶かした水の酸性・アルカリ性を測定。
結果、酸性に傾く食品と、アルカリ性に傾く食品とが出てきました。
ここから、
「体内で分解された時、酸性になる物が『酸性食品』、アルカリ性になる物が『アルカリ性食品』」
となったのです。
どうやら、燃やした灰のpHが、そのままそっくり食品のpHを表し、さらに体内で分解されると、そのpHが顕著に表れる、と考えられたようです。
しかし、実際にはそんな事はありません。
昭和の中ごろ、今から50年ほど前に極端な酸性食品、極端なアルカリ性食品ばかりを10日ほど食べさせて、
被験者たちの血液のpHに変化が表れるかどうかを観測しました。
その結果は、人間の血液の正常範囲である、7.32〜7.42でした。
つまり、一時的に変化する事はあれど、食べた物によって人間の体が酸性になったり、アルカリ性になる事はないのです。
pH7.32〜7.42とは、弱アルカリ性。
人間に限らず、他の動物もみな、呼吸や排尿などによって、血液が弱アルカリ性に保たれるようにできているのです。
ですので、酸性食品を食べ続けると、血液は弱アルカリ性ですが、尿が酸性になります。
もし、酸性食品・アルカリ性食品を食べて血液のpHが過剰に変化したら、それは食品による物ではなく、栄養不足などのただの病気。
急いで医者に行く事をオススメします。
そして、pHがどちらに0.5以上傾いても、重大な問題になります。
アルカリ性に傾くと、アルカロージス(アルカリ性症)、酸性に傾くとアシドーシス(酸血症)と言う、意識不明の死に近い状態になります。
我々の体は、我々が思っている以上に自己の健康に気を使っていて、普段は、こうならないよう一生懸命働いています。
そのため、ちょっとやそっと酸性食品・アルカリ性食品を食べたからといって、体に害が出ることは無いのです。
それどころか、「アルカリ性食品は体に良い」と言ってアルカリ性食品しか食べないと、栄養が偏り、体に様々な弊害をもたらします。
ところで、pHの「H」とは、水素イオンのこと。
水素イオンの濃度が高いと酸性に、低いとアルカリ性になります。
でも、なぜかpHの値が低い方が酸性、高い方がアルカリ性。
間違えないよう、お気をつけください(pH7で、中性)。
ちなみに、この酸性食品・アルカリ性食品問題の発端となったウサギの酸性化。
結局ウサギの血液が何故酸性になったのか、調べてみましたがわかりませんでした。
どなたか、知っていたら教えてください。
参考文献;化学・意表を突かれる身近な疑問
大阪市立科学館【http://www.sci-museum.kita.osaka.jp/】
ヘルスデータセンター【http://www.e-karada.tv/】

タマゴ長期保存法
タマゴの鮮度を比較的保ったまま、長期保存する方法があります。
結論から言いますと、その方法とは、丸い方を上にする、と言う事。
「タマゴの形」と言えば、球とも楕円体ともつかぬ形。
片方がとんがり、もう片方が丸みを帯びています。
この丸い方を上にするわけですが…。
ところで、タマゴからは、当然ヒナが生まれます。
そして当然、ヒナはタマゴの中でも呼吸をします。
密閉空間であるはずのタマゴの中。
哺乳類と違ってへその緒もないのに、ヒナはどこから酸素を取り入れているのか…?
それが、タマゴの丸みを帯びた部分から、なのです。
丸みのある部分には、「気室」と呼ばれる、空気の入った部分があります。
タマゴの殻の内側には、薄い膜があり、その膜と殻の隙間に、空気が入っているのです(ゆで卵の丸い方が凹んでいるのは、気室の跡です)。
そして、この気室は同時に、わずかに空気を出し入れしています。
密閉状態でも、目に見えない細かい穴が大量に開いているため、この気室を通して、ヒナは呼吸をしているのです。
つまり、この気室(=呼吸口)のある丸みを帯びた方を上にしておけば、気道が確保でき、
比較的、長い間鮮度を保つことができる、と言うわけです。
ですので、プラスチック製のパックに入っているタマゴは、パックをさかさまにして保存するか、
パックから取り出して保存しておけば、タマゴを長持ちさせられる、と言うことです。
また、パックには紙製の物もありますが、紙の方が空気を通す量が多いので、日付が同じなら、紙製の方が鮮度が良い、と言う事になります。
ちなみに、タマゴのこの「球とも楕円体ともつかぬ形」。
何故こんな形をしているかと言いますと、「転がっても、遠くへ行ってしまわないから」だそうです。
急な崖に生息している鳥の中には、ほとんど三角に近い形のタマゴを産む鳥もいるようです。

レンコンには何故穴が開いているのか?
ご存知の通り、レンコンには穴が開いています。
あの穴はもちろん、人間が開けたわけではなく、自然の状態で、元々ついているもの。
では、何故あんな穴が開いているのでしょうか?
そもそも、レンコンとはいかなる植物なのでしょうか。
レンコンとは、漢字で「蓮根」と書きます。
そう、あれはハスの根っこなのです(正確には、根っこではなく「地下茎(ちかけい)」と言う地下にある茎です)。
そしてハスはどこに生えるかと言うと、水の中や湿地帯。
水底に根(地下茎)を根付かせ、そこから水面へ向かって成長。
夏になると、水の上に4〜5cmの花を咲かせます(ちなみに、ハスはスイレン科の植物です)。
つまり、地下茎であるレンコンは、水の中にあるわけです。
しかし、ほとんどの生物の場合、生きるために酸素が必要です。
陸に生えている植物は、周り全部が空気ですので、酸素を取り入れるのに苦はありません。
また、根っこも、土の中にあるとは言え、土の中の隙間に空気があるので、酸素が不足する心配はありません。
しかし、ハスの根っこ(地下茎)は、水の底(つまり泥の中)にあるため、周りに空気が全くないのです。
魚などは水中から酸素を得る方法を獲得しましたが、ハスにはその能力がありません。
では、どうしたらよいか?
その方法として考え付いたのが、あのレンコンに開けられた穴なのです。
あの穴には空気が蓄えられており、レンコンは、あの穴の中の空気を使って、酸素を取り入れているのです。
なお、レンコンは思いのほか通気性がよく、切る前のレンコンの側面に口を当てて息を思いっきり吹きかけると、
別に目に見える穴が開いているわけではないのに、反対側に息が通り抜けるんだそうです。
こうする事で、わずかでも空気を取り入れようとしているのです。
これも、泥の中で生きるために編み出された、レンコンの知恵なのです。

サラダにドレッシングをかけるわけ
人によって好みもありますが、サラダにはドレッシングをかけます。
実は、このドレッシングをかける行為は、味を良くするだけではなく、他にもある効果があるのです。
トマトやニンジン、ホウレンソウと言った、サラダにされやすい野菜には、ビタミンAが豊富に含まれています。
ビタミンAは、何もせず生のまま食べると、全体の10%前後しか吸収する事が出来ません。
しかし、ビタミンAは油ととても相性がよく、油と一緒に摂取すると、吸収率が一気に増加するのです(このようなビタミンの事を「脂溶性ビタミン」と言います)。
そこで登場するのがドレッシング。
ドレッシングには普通、サラダ油が使用されています。
このサラダ油があると、ビタミンAの吸収率が激増するのです。
また、肉料理の付け合せにしても、油と一緒に食べる事になるので、吸収率が上がります。
ドレッシング以外では、マヨネーズと一緒に食べるのも良い手です。
マヨネーズにも油が含まれているため、吸収率が上がるのです。
他にも、調理法としては、油を使った炒め物や、ソテーにする、と言う手もあります。
ソテーとは、バターを使って野菜などを炒めた物ですが、バターは油の一種ですので、やはり吸収率が増加。
なんと80%にまで上がります。
なお、ビタミンAが含まれる食品は、ほとんど黄色か赤色をしています。
これは、「カロチノイド」と言う成分が、体内でビタミンAに変わるため。
カロチノイドとは、黄色や赤色の色素ですので、カロチノイドがたくさん含まれていれば、当然赤か黄色になります。
ニンジンやパセリ、ホウレンソウにはβ−カロチン、トマトにはリコピン、トウガラシにはカプサイシンと、
カロチノイドは種類が非常に豊富で、その数は600種類以上にも及びます。
また、ウナギなどには直接ビタミンAが含まれています。
そして、ビタミンAには、肌をつやつやにしたり、鳥目(夜になると目が見えにくくなる)を防いだりする効果があります。
ただ、ビタミンAは、脂溶性ビタミンですので、過剰に摂り過ぎると危険です。
脂溶性ビタミンは、脂に溶けやすい代わりに、水に溶けにくいと言う性質があります。
そのため、摂り過ぎても尿などと一緒に排出する事が出来ず、肝臓などに貯蔵されていきます。
そしてあまり大量に貯蔵されると、頭痛や嘔吐、倦怠(ダルくなる)などの症状が現れてしまう事もあるのです。
こうした事を念頭に置いて、美味しいサラダをお召し上がりください。

「バニラ」とは何か?
いま、一口に「アイスクリーム」と言っても、実に多くの味がありますが、一番の定番は「バニラ味」。
しかし、「ストロベリー」や「抹茶」ならわかりますが、一体「バニラ」とはなんでしょう?
実は、バニラと言うのは植物の名前なのです。
「ラン科バニラ属」に分類される、「バニラ」と言う名前の植物が、バニラの正体。
ラン科の植物は、普通は草本(そうほん/いわゆる「草」)ですが、その中でも、バニラは例外的に「ツル性」。
ですので、アサガオのように、周りの樹木などに絡み付いて成長していきます。
長さは10mほどにも達し、大きいものでは60mを超えます。
その果実は縦長で、15〜30cmほどあり、枝にぶら下がるように生ります。
これは「バニラ・ビーンズ」と呼ばれ、いわゆる「バニラ」は、この果実を利用して作られます。
まず、バニラの実が未熟の状態で収穫をします(この状態ではまだあの「バニラ」の匂いはありません)。
これを「キュアリング」と呼ばれる特殊な方法で発酵させると、バニラの香りが出てくるのです。
その方法は、次の通り。
1;バニラ・ビーンズを熱いお湯の中に数分入れ、温かいうちに布にくるんで木箱に詰め、2日ほどそのままにする(この過程が「キュアリング」)。
2;その後、昼は天日干し、夜は熱を逃がさないように再び布にくるむ、と言うのを、数週間繰り返す。
この「1」の過程で、バニラ独特の香りが生まれ、「2」の過程で十分に熟成されます。
これをすりつぶして粉にするか、あるいは、液体を抽出したものが、いわゆる「バニラ」なのです。
この抽出液は「バニラエキストラクト」と呼ばれ、バニラエッセンスは、これを利用して作られています
(ただし、安い「合成バニリン」つまり、人工的に作った物を利用している場合もあります)。
バニラの香りの主な成分は「バニリン」と呼ばれる化学物質ですが、実際には、150種類以上の香り(化学物質)が混ざり合って、あのような香りになっています。
最後に、バニラの基本情報を。
バニラの原産地は、メキシコか中央アメリカと言われていて、大航海時代に、原産地からヨーロッパへ伝えられました。
アステカ文明(メキシコの古代文明)の時、既にバニラがあった事がわかっていて、税として回収されていました。
バニラは高温多湿を好み、寒いところが苦手(15℃以下で枯れてしまう)。
真夏の直射日光に当たっても枯れてしまいますが、それ以外の時は、日の当たるところで育てます。
そして、バニラの花の寿命はたった1日(本体は長寿)で、受粉した後は、半年以上かけて実をつけます。
また、バニラの花には、あの「バニラの香り」はほとんどありません。
ちなみに、バニラは園芸店などで売っているようですので、家庭での栽培も可能。
自宅で美味しい手作りアイスを作ってみてはいかがですか?
参考文献;東北大植物進化学ホーム【http://www.biology.tohoku.ac.jp/lab-www/plsyst/plsyst_home.htm】
役立つ植物図鑑【http://www.yamaen.co.jp/plantsguide/pb-main.html】

「食パン」と言うが、「食さないパン」などあるか?
「食パン」とは、言うまでもなく、あの四角いパンの事です。
ところで、この「食パン」と言う名前ですが、よく考えてみるとおかしな名前。
アンパンやカレーパン、メロンパンやロールパンなど、あらゆるパンは全て食べられるのに、何故食パンにはわざわざ「食」とついているのでしょうか。
実はこの「食」とは、「食べる」の「食」ではなく、「主食用」の「食」なのです。
パンは、天文12年(1543年)頃に、ポルトガルから伝わってきたと考えられています。
当時、パンは「饅頭(まんじゅう)からあんこを抜いたもの」と記述されるぐらいで、お菓子として食べられていました。
しかし明治初期になり、山型のパンが発売された時、今までの「お菓子」と言うパンのイメージを一新。
「主食用(ご飯用)のパン」と言う事で、「食パン」と名付け、販売され、その名が定着していきました。
そしていつしか、四角い型で焼いたパンの事を、「食パン」と呼ぶようになったのです。
ちなみに、食パンは1斤、2斤…と数えていきますが、「包装食パンの表示に関する公正競争規約施行規則」の第3条第1項では、1斤は340グラム以上、と定義されています。
「半斤」ならば170グラム以上、「1.5斤」なら510グラム以上、と言うわけです。
参考文献;(社)全国公正取引協議会連合会【http://www.jfftc.org/】

ウナギのかば焼きを団扇で扇ぐ理由
夏に欠かせない、ウナギの蒲焼(かばやき)。
炭火で焼くとき、パタパタとうちわで扇ぐイメージがありますが、これはいったい、何をやっているのでしょうか?
一見すると、ウナギのにおいを店の外に出し、お客を呼び込む、と言う風に見えますが(もちろん、そういう効果もあるのでしょうが)、実際には、もっと別な理由があります。
ウナギは、とても脂の多い魚です(全体の約21%以上。マグロの大トロと同程度)。
そして、この脂のほとんどが皮膚の下に集中しているため、普通に焼くと、皮膚がはじけ、中の脂が出てきてしまいます。
するとそれが炭の上に落ち、火力が増します。
この強烈な火によって、アルデヒドと言う悪臭成分や、アルロレインと言う有毒ガスが発生してしまいます。
さらに、大量の煙が出てしまうため、ウナギがススだらけになってしまいます。
そしてその上、炎によって黒焦げになってしまうのです。
これでは当然食べられた物ではないので、うちわで扇ぎ、煙を散らし続ける必要がある、と言うわけなのです。
ちなみに、ウナギの蒲焼の作り方は関東と関西で異なり、
関東では、ウナギを背中から切り、たれをつけた後、一度蒸し、それから焼きますが、
関西では、ウナギを腹から切り、たれをつけた後、すぐに焼きます。
また、関東では蒸すことで仕上がりがやわらかくなり、脂が抜けるので、成長した太いウナギを用いる事も出来ますが、
関西では、初めから脂の少ない細身のウナギを使用します。
一説では、関東(江戸)は武士の町であるため、「腹を切る」事を忌み嫌ったため背中を切りましたが、
関西(大阪)は商人の町であるため、腹を切るのに抵抗が無く、開きやすい腹を切った、と言われています。
なお、ウナギには、夏ばてに良いとされるビタミンAやEが豊富に含まれています。

クリの種はどこにある?
秋の味覚の1つに、クリがあります。
あの、イガに包まれた独特の風貌の木の実は、焼いたりご飯に入れたりケーキに入れたりと、様々な方法で食されます。
ところで、ふと冷静になってみると、種が見当たりません。野生のクリのイガを割っても、種らしい物は全く出てきません。
いったいどこにあるのでしょう?
実は、クリの種は、イガを割って、殻を割った部分、つまり、普段食べている部分なのです。
クリの種を取り囲む、「殻」は、実は「果実」。
リンゴで言う、「食べる部分」が、クリで言う「殻」なのです。
そして、リンゴで言う「皮」が、クリで言う「イガ」。
なんとなく、「種」のイメージと違うので勘違いしやすいのですが、クリにもちゃんと、種はあるのです。
ちなみに、クリの花は、雄花(おばな)と雌花(めばな)と言い、オシベのある花とメシベのある花が違います。
つまり、1つの木に2種類の花が咲くわけです。
雄花は、黄白色の穂のようになっていて、臭いが強く、柳のように垂れ下がっています。
そして雌花は、その根元でひっそりと咲いています。
種子は、通常3個で、イガの中で押し合っています。
太った半月型のクリと、平べったいクリがあるのは、半月型のクリが、内側の平べったいクリを押しつぶしているからなのです。

缶詰が先か、缶切が先か?
缶詰の歴史は古く、1804年にまでさかのぼります。
当時のフランス皇帝であるナポレオン1世が、軍隊用の保存食を、国中から大募集。
そして、パリのニコラ・アペールという料理人が、「ビン詰め」と言う、現在の缶詰めの元となる方法を考え付きました。
その6年後の1810年、今度はイギリスのピーター・デュランドと言う人が、金属の缶に入れる「缶詰め」を発明しました。
しかし…。
実は当時、まだ「缶切り」が発明されていなかったのです。
現在は、缶ジュースのように、缶切りのいらない缶詰め(イージーオープン缶)がありますが、当時はまだありません。
缶切りが発明されたのは、その60年もあとの話なのです。
ではその間、人々はいったいどうやって缶詰めを開けていたのでしょうか?
実は、単純に潰したり叩いたりして開けられていました。
また、缶のフタには、ノミとカナヅチを使って開けるよう、注意書きもあったのです。
初期の缶詰めは、ほとんどが軍隊用でした。長期保存できるため、戦場に持って行きやすいのです(特に南北戦争で使用されました)。
そして、彼らの手には銃…。当たり前のように、軍隊では銃を使って缶が開けらていました(具体的な方法はわかりませんが)。
このような開け方をするため、缶にはジュースなどの液体状の物は入れられず、コンビーフなど、すでにミンチ状になっているものしか入れられませんでした。
しかし、缶詰めに遅れること約60年。
缶切りが発明されたおかげで、液状の物も入れる事が可能になり、内容物の種類が一気に広がったのです。
ちなみに、缶詰めにも賞味期限があり、日本では缶の底に書く事が義務付けられています。
たいていが6桁の数字で、例えば「080224」とある場合。
最初の2桁が西暦(この場合は2008年)、次の2桁が月(2月)最期の2桁が日(24日)を表しています。
この表記は、「0802」(つまり、2008年2月)でも良い事になっています。
ただし、1997年3月31日までに作られた缶詰めは、賞味期限ではなく、製造年月日が書かれている場合もあります。
ですが、缶詰めの賞味期限はたいてい2〜4年程度。
97年の缶詰めは、すでに腐っている可能性があるため、食べない方が良いでしょう(ものすごく良い状態で製造・保存されていれば、数十年持つ事もあります)。
ちなみに、ツナ缶などは、具と一緒に透明の液体も入っていますが、あれは缶詰めの空気を抜くために入れられた、油や野菜スープなどです。

硬い水と、軟らかい水?
「硬水」「軟水」と言う言葉があります。
漢字の意味をそのまま受け取ると、「硬い水」と「軟らかい水」と言うことになりますが、どういう意味でしょう?
言うまでもなく、水が実際に硬かったり軟らかかったりするわけではありません。
硬水と軟水の違いは、水に含まれる物質の量なのです。
水には、様々な物質が含まれています。
そのうち、マグネシウムのイオンやカルシウムのイオンが、どのぐらい含まれているのかを表すのが「硬度」です。
そして、硬水とは、硬度が高い水の事で、軟水とは、硬度の低い水の事です。
硬度の定義や、硬水・軟水の定義は、国などによって違い、資料でもバラバラですので、とりあえず、1つだけ紹介しておきます。
日本では、硬度を計算する際、「アメリカ硬度」と言うものを使用しています。
その計算方法は、一見複雑な式を使います。これです。
硬度 (mg/L) ≒ カルシウム量 (mg/L)×2.5 + マグネシウム量 (mg/L)×4.1
「≒」は「ほぼ同じ」と言う意味。「mg/L」は、「1リットル中○ミリグラム」と言う意味。
とにかく、この式の言わんとしている事は、「マグネシウムとカルシウムのイオンが多ければ、硬度が高い」と言う事。
そして、WHO(世界保健機関)では、軟水・硬水を、次のように決めています。
軟水;硬度0〜60未満
中程度の硬水;硬度60〜120未満
硬水;硬度120〜180未満
非常な硬水;硬度180以上
さて、ここまでは定義の話でしたが、ここからは性質の話。
まず、硬水と軟水では、味や飲んだ時の感じがまるで違います。
硬水は、クセがあったり、苦味があったりします。
一方の軟水は、まろやかな味ですが、あまり軟水過ぎると、味がなくなってしまいます。
一般的に「美味しい」とされる水は、「中程度の硬水」前後です。
また、日常生活をする上でも、硬水と軟水の違いは大きく現れます。
硬水では、石鹸などを泡立たせる事ができず、汚れが落ちません。
そのうえ、硬水に含まれるイオンが染料と反応してしまい、色落ちや色ムラが起こる事もあります。
一方の軟水は、これらのものが少ないので、洗濯物に適しています。
ちなみに、石鹸には、「硬水用石鹸」と「軟水用石鹸」とがあり、どちらの水でもちゃんと泡立つようになっています。
硬水はこの他にも、飲むと下痢を引き起こす可能性がありますが、軟水はそんな事はありません。
なお、日本の水道水は軟水。世界的に見ても、「かなり美味しい水道水」と言われています。
ちなみに、水にはカルシウムイオン、マグネシウムイオン以外にも様々な不純物が含まれており、これらが「水の味」を作っています。
もし、この不純物を全て取り払ったら、どうなるでしょう?(このような水を、「純水」と言います)
正解は、ものすごくまずくて、飲めない水になってしまうのです。
ミネラルウォーターや浄水器が流行っている昨今ですが、たまには水道水をそのまま飲んで、その味を楽しんでみては?

白い大根を煮ると、透明になるのは何故?
知っての通り、生の大根は、白色をしています。
ところが、鍋に入れて似ると、食べる頃には、半透明になっています。
つまり、白い色が消えてしまうのです。何故でしょう?
そもそも、何故大根が白いかと言うと、中に空気が入っているからです。
大根は表面がデコボコしており、さらに中にも、たくさんの穴が開いています。
この穴の中に空気が入り込んでいるため、光が乱反射して、白く見えるのです。
ところが、水に入れると、水が、空気を押しのけて穴の中にはいります。
穴に水が入ると、乱反射が起こりにくくなり、結果、大根が半透明になるのです。
これはちょうど、向こうが見えないスリガラスを水に入れると、向こうが見えるようになる…というのと、同じ事です。
「白」と言うのは、全ての色の光を跳ね返した状態。
空気が入っていると、全ての光を跳ね返しますが、水が入ると、光が通過しやすくなり、色が消える…というわけです。

コンニャクは何から出来ている?
グニャグニャとした、なんとも言えない手触りを持つ食べ物、コンニャク。
コンニャクは、あのグニャグニャの姿のまま、自然界に存在しているわけではありません。
コンニャクの正体とは、なんとイモ(芋)。
サトイモ科の多年草で、「蒟蒻芋(こんにゃくいも/単に『コンニャク』とも)」と言う名の植物なのです。
コンニャクイモには「地下茎(ちかけい)」と呼ばれる根っこのような物があり、これがコンニャクの原材料となります。
コンニャクイモの地下茎は丸い形をしていて、これを「コンニャク玉」と言います。
これを粉々にして、水で練り、「石灰乳」と呼ばれるものを混ぜます。
石灰乳とは、消石灰を水に溶かしたもので、理科の授業で「水酸化カルシウム水溶液」と呼ばれているものです。
これを混ぜたあと、今度は砕いたヒジキを混ぜて、煮て、固めます。
ヒジキを混ぜるのは、見た目を良くするため。
純粋なコンニャクは、白っぽい灰色をしていて、あまり綺麗ではないからです。
コンニャクの主成分は水。全体の96〜97%を占めています。
次に多いのが、「グルコマンナン」と呼ばれるもの。
グルコマンナンとは、別名「コンニャクマンナン」とも呼ばれ、人間の消化器官ではほとんど消化されません。
腸内にいる微生物によって、一部が脂肪酸に変わるだけなので、「低カロリー食品」として持てはやされているわけです。
事実、コンニャクのカロリーは、100gあたり5〜7kcalです。
また、食物繊維も豊富に含まれています。
最後に、コンニャクイモの紹介ですが、これが奇怪な形をしています。
高さ約1メートルの葉を、フェンシングの剣のように、1枚だけ突き出しています。
そして、根元の部分で、もう1枚の葉が、それを取り囲んでいます。
しかも、この2枚の葉は、もともと1枚で、途中で分かれているだけです。
言葉では説明しにくいので、画像を用意しました。ブラウザのバックボタンで戻ってください。かなり重いです。こちら
また、この葉は、初夏には出ません。
では夏はどうなっているかと言うと、高さ約1メートルの茎を伸ばし、花をつけます。
こんな花です。こちら(ブラウザのバックボタンで戻ってください)
ちなみに、日本のコンニャクイモ主産地は、群馬県。国内産の約9割を占めています。
画像提供;草花写真館(本館)【http://kusabana.fc2web.com/index.html】
おしゃべりな部屋 (プラネタリウム,星,植物,熱帯魚,統計学)【http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/index.html】

屠蘇とは何か?
屠蘇(とそ)とは、お正月に飲むお酒の事ですが、では屠蘇は何からできているのでしょうか?
屠蘇は、「屠蘇散」と呼ばれる粉を袋に入れ、みりん、又はお酒に浸して作ります。
この「屠蘇散」の正体が、今回のメイン。袋を破ってみても、ただの粉です。
実は、屠蘇散の正体は、「これ」と決まっているわけではありません。
屠蘇散が発明されたのは、中国の三国時代。当時の名医・華佗(かだ)の発明と言われています。
元々屠蘇は、漢方薬として開発された物なのです。
ただし、現在使われている屠蘇散は、当時とは違う物が入っています。
山椒(さんしょう)・細辛(さいしん)・防風(ぼうふう)・肉桂(にっけい)・乾薑(かんきょう)・白朮(びゃくじゅつ)・桔梗(ききょう)
などが、現在の屠蘇散に一般的に使われています。一つ一つ、簡単に説明しましょう。
山椒;果実の皮を使用します。胃に効果があり、鎮痛薬にもなるとされています。
細辛;ウスバサイシンと言う草の根や根茎(地下にある茎のような物)を乾燥させた物です。咳止めや、鎮痛薬になるとされています。
防風;根を発汗・鎮痛薬とします(言い換えれば「熱冷まし」)。
肉桂;樹皮を使用します。体を温めたり、発汗・発散させたりする作用があり、胃に良いとされます。桂皮(けいひ)やシナモンとも言います。
乾薑;ショウガの根茎を乾燥させた物で、胃に良く、咳や吐き気を抑えます。
白朮;キク科のオケラやオオバナオケラの根茎で、胃に良く、利尿作用があります。
桔梗;根を使用します。痰(タン)や咳、痛み、体の異常興奮を止め、熱を冷ます作用があります。
ちなみに、屠蘇散を入れる袋の事を、「屠蘇袋」と言います。
使用後の屠蘇袋は、井戸に投げ込む風習がありました。
他の風習として、屠蘇は、家族の中で年齢の低い人から順に飲んでいく、と言う風習もあります。
また、「屠蘇」とは、「蘇」と言う鬼を屠る(ほふ・る/皆殺しにする)と言う意味から来ていて、
「一人これを呑めば一家病無く、一家これを呑めば一里病無し」
とも、言われていました。

卵を熱すると固まるのは何故?
生卵を割ると、中から液状の黄身と白身が出てきます。
ところが、これを焼いたり、あるいはゆで卵にしたりすると、黄身も白身も固まってしまいます。何故でしょう?
これは、タンパク質の持つ「変性」という性質によるものです。
卵の黄身も白身も、主にタンパク質と水からできています。そしてタンパク質は、全てアミノ酸からできています。
アミノ酸が何百、何千、あるいはもっとたくさん連なったものが、タンパク質なのです。
タンパク質の中では、このアミノ酸が綺麗に整列していて、この形は基本的に変わりません。
ところが、ここに熱を加えると、並び順は変わらずに、その形が変わってしまうのです。
ただし、アミノ酸自体は変化せず、全体の形が変化します。
例えば、1番から10番までの10人が真っ直ぐ1列に並んでいるのと、
1番から5番までが真っ直ぐ並び、そこで折れ曲がって6番から10番までが並ぶのとの違いです。
この時、1人1人の人間や、1番から10番までの並び順に変化はありませんが、全体として形が変わっています。
タンパク質を作るアミノ酸がこのように変化した時、それを「変性」と呼ぶのです。
卵が固まる理由は、ずばりこれです。
つまり、普段は「液状」になるようにアミノ酸が並んでいるのですが、
熱が加わる事で、「固体状」になるように、アミノ酸の並び方が変わってしまうのです。
これが、卵を熱すると固まる主な理由です。
ですので、水を冷やすと凍るのとは、全く別の現象です。
ただし、純粋なタンパク質だと、100℃まで熱しても、固まる事はありません。
卵には、わずかに塩分が含まれており、この塩分も、卵が固まるために重要な役割を果たしています。
ちなみに、卵の固まる温度は、黄身と白身で異なります。
これは、黄身と白身で含まれる物質が違うために起こる現象で、
黄身の方が様々な物質を含んでいるため、固まる温度は高くなります。
白身が固まる温度はだいたい70℃前後ですが、黄身は80℃前後になるまで固まりません。
この温度差を利用して作るのが、半熟卵や温泉卵なのです。
なお、牛乳を温めると表面に膜ができますが、それもこれと全く同じ理由です。

ガムは何から出来ている?
口の中で延々と噛み続けられる不思議なお菓子、ガム(正確には「チューインガム」)。
では、何から出来ているのでしょうか?
ガムの原料はいくつかありますが、代表的な物は「チクル」と「酢酸ビニル」と言う物です。
チクルとは、サポディラ【sapodilla】と言う20mほどの巨木の樹液から作ります。
サポディラの樹液を煮込み、それを固めるとチクル(天然チクル)になるのです。
また、「酢酸ビニル」と言うのは、プラスチックの一種です。
酢酸ビニルという物質をズラッと並べ、化学的にくっ付けた「酢酸ビニル樹脂(又はポリ酢酸ビニル)」と言う物が、ガムになります。
これに味や香りをつけたものが、ガムなのです。
ガムを食べ終わった後、口の中に残った無味無臭の物体は、「ガムベース」と呼ばれるもので、これはチクルか酢酸ビニル樹脂で出来ています。
「ビニル」と言うと「ビニール袋」や「ポリ塩化ビニル」などと言う単語を思い出しますが、酢酸ビニルもこれの仲間です。
ポリ塩化ビニルも酢酸ビニルも、分子の中に同じ「特徴」を持っています。
化学の世界では、この「特徴」に注目して名前をつけるため、どちらにも同じ「ビニル」がついているのです。
上の2つ以外にも、エステルガム、ポリイソブチレン、炭酸カルシウムなどを原料としているガムもあります。
これらの安全性は、各種試験で確認されているので、ご安心ください。
なお、万一ガムを飲み込んでしまった場合。
ガムはほとんど消化吸収されないので、そのうち体から自然に排出されます。
柔らかいため消化器官を傷つける事もないので、ご安心を。
ついでですので、最後に軽く、ガムの歴史を。
ガムの歴史は意外に古く、西暦300年ごろのマヤ文明までさかのぼります。
マヤ文明は、メキシコ南部のユカタン半島に栄えていました。
そこの住民たちは、当時島にたくさん生えていた「サポディラ【sapodilla】」と呼ばれる20mほどの巨木の樹液を採取して煮込み、それを固めて噛む習慣を持っていました。
この「樹液」がチクル(天然チクル)です。
マヤ文明衰退後も、この習慣はメキシコインディオに引き継がれ、さらに16世紀にこの地を征服したスペイン人が、ヨーロッパに持ち帰りました。
これを飴玉程度の大きさにして売り出したのが、世界最初のガムでした。
さらにその後、味がついたものが、「チューイング・ゴム」として売り出されたのです。
この名前が訛り、「チューインガム」略して「ガム」と呼ばれるようになったのでした。
参考文献;LOTTE【http://www.lotte.co.jp/top.html】
fumill's gum gallery【http://www.geocities.co.jp/Foodpia/9998/index.html】

牛乳を飲むとお腹が痛くなるのは、何故?
個人差はあれど、牛乳を飲むとお腹が痛くなったり、下痢をしたりする、と言う話をよく聞きます。
しかも、そういう人でも、小さい頃は平気だった、と言います。
では本題。何故牛乳を飲むとお腹が痛くなるのでしょう?
お腹が痛くなる原因は、牛乳に含まれる「乳糖」と言うたんぱく質です。
わたし達が食べた物は、体内で消化・吸収されます。
吸収とは、食べた物の栄養素を体中に取り込む事で、消化とは、食べた物を化学的に分解し、吸収しやすくする事。
そして食べた物を消化するにあたり活躍するのが、消化酵素と呼ばれる物質です。
先ほどの乳糖の分解を担当するのは、ラクターゼと呼ばれる消化酵素。
ラクターゼは小腸の中で、乳糖を2つ(ぶどう糖とガラクトース)に分解します。
小腸は、ぶどう糖とガラクトースなら吸収できるのですが、乳糖のままでは吸収不可能。
そのため、分解されなかった乳糖は、吸収されずに大腸へ流れていってしまいます。
ここからが、腹痛の本番。
大腸に流れ込んだ乳糖は、大腸内の細菌によって、様々な酸やガスに分解されます。
このガスが大腸内に充満すると、お腹が張ったり、ガスが腸内を移動する事で音が出たりし、
酸は大腸の壁を刺激する事で、腹痛を引き起こします。
また、分解されなかった乳糖は、大腸が食べ物から水分を吸収するのを妨害します。
水分が吸収されなかった食べ物は、そのまま水っぽい便となってしまうのです。
以上をまとめると、牛乳で腹痛になる原因は、
「牛乳に含まれる乳糖が分解されず大腸に行く事で、酸に変化し、大腸を刺激するから」
下痢になる原因は「大腸内でも分解されなかった乳糖が、水分を吸収するのを妨害するから」となります。
ところで、「小さい頃は平気だった」と言う人も大勢いますし、事実、赤ん坊の頃は母乳で育ちます。
では、何故成長につれて牛乳に弱くなるのでしょうか?
乳糖を分解する消化酵素は、ラクターゼと言いました。
ラクターゼは、人間の成長とともにその数を減らし、14〜15歳で、0歳の時の約10%にまで減り、
成人になると限りなく少なくなってしまいます。
そのため、成長とともに牛乳に弱くなってしまうのです。
実を言うと、全世界の約8割の人が、牛乳に弱い体質(乳糖不耐症)を持っているのです。
ただ、その症状に個人差があるため、牛乳が原因だとはっきりわかる人は少ないようです。
何故ラクターゼの数が成長とともに少なくなるのかは、はっきりしたことはわかっていませんが、
一説には、「離乳しやすいから」と言われています。
乳糖は、牛だけでなく、人間を含む全哺乳類の母乳に含まれています。
ラクターゼが少なければ、乳糖を含む母乳を飲んだ後、腹痛を覚えます。
それを繰り返すうち、赤ん坊(その頃には、赤ん坊とは言えないでしょうが…)は自然と離乳します。
だから、ラクターゼが少なくなるのではないか…と考えられているのです。
それでも牛乳を飲みたい方は、「乳糖分解牛乳」などと書かれた牛乳をお飲みください。
参考文献;乳糖不耐症【http://www.yhoken.jp/htm/info/info12.htm】(財団法人山口県予防保健協会 内)

納豆の旬は?
大抵の食べ物には、いわゆる「旬」と言う物があります。
では納豆はどうなのでしょう、と言う話。
納豆は、他の食べ物に比べて少し変わった製造方法が取られています。
普通、スーパーなどに食べ物を出荷する際、それは既に「完成」しています。
ところが納豆は、大豆と納豆菌を一緒にお馴染みのパッケージに入れそのまま出荷し、パッケージの中で発酵させています。
出荷と製造を同時に行っているような物なのです。
ところで、納豆のパッケージには製造日(大豆に納豆菌をつけた日)が書かれています。
スーパーに届いた頃には既に食べられる状態になっていますが、実際の旬はスーパーに届いた日より少し遅れた、製造から5〜7日ほどです。
作りたてを買ってすぐ食べる、と言うのではなく、買ってきてから2〜3日置いた方が、美味しく食べられるのです。
ちなみに、納豆の賞味期限は10日前後(10度以下で保存した場合)。
食べごろになった納豆は、出来るだけ1日か2日で食べきってしまいましょう。

牛乳を温めると膜を張るのは、何故?
牛乳をコップに注いで電子レンジなどで温めると、表面に膜が出来ます。何故でしょう。
牛乳は88%が水分で、そこに様々な物が混ざっていますが、そのうちのカゼインというタンパク質と脂肪分が膜の正体です。
タンパク質には、「熱すると変質する」と言う性質があります。
生卵をゆでるとゆで卵になりますが、これは卵のタンパク質が固まるためです。
これと同様の理由で、牛乳のタンパク質が寄り集まって固まるのです。
では、何故牛乳の“表面だけ”に膜が出来るのでしょうか。
これは、牛乳の表面で水分が蒸発しているからです。
牛乳の主成分は水分ですが、熱すると表面から水分が蒸発していきます。
すると表面付近でカゼインの濃度が上がり、より大きな塊を作れるのです。
また、カゼインが集まる時、周りの脂肪分も巻き込みます。
脂肪は水より軽いため、これも表面だけに膜が出来る一因となります。
なお、あの膜の成分は脂肪が70%、カゼインが20〜25%となっており、食べても特に問題はありません。
飲みにくければ、箸か何かで掻き混ぜれば簡単に破る事が出来ます。
ちなみにこの現象。なんと名前がついていて、「ラムスデン現象」と言います。

マシュマロの作り方
不思議な独特の食感を持つマシュマロは、どうやって作るのでしょう。
マシュマロの材料は、砂糖、水あめ、コーンスターチ(トウモロコシのでん粉)、ゼラチン、卵白、香料で、
この他にゲル化剤、改良剤として寒天やアラビアガム等が使われています。
基本的な材料は以上ですが、さらに水と空気が重要な材料となります。水と空気は、マシュマロ独特のふわふわした食感を作ります。
さて、マシュマロの原料は砂糖と水あめ。この2つです。
ゼラチンと卵白は起泡剤として働き、コーンスターチは附着防止のとり粉、香料は色や香り付けになります。
また、砂糖は起泡を助け、水あめは保水剤としても働きます。
マシュマロは一般的に、次の3段階で作られています。
1;砂糖と水あめを水に溶かし、煮詰める。
2;予め水に溶かしておいたゼラチンと卵白を加え、泡だて器で混合・攪拌(かくはん)する。
3;適当な大きさに千切り、出来上がり。
実は、マシュマロは家庭でも作る事が出来ます。
家庭で作る場合の材料は、20×20cmのバット1枚分で、
粉ゼラチン 20g(大さじ2)
水 100cc(1/2カップ)
卵白 2個分(約62g)
上白糖 10g(大さじ1)
上白糖 200g(2カップ)
バニラエッセンス 少々(約4滴)
コーンスターチ (適量)
です。
0:まず準備として、「オーブンペーパーをバットの大きさに敷いておく」「耐熱ボウルに分量の水を入れて粉ゼラチンをふり入れて混ぜ、そのまま約15分ふやかす」をします。
1:卵白をしっかりと泡立てメレンゲ作り
⇒乾いたボウルに卵白を入れよく泡立て、ふわっとなったら上白糖大さじ1を加えさらにつのが立つまでしっかり泡立ててメレンゲを作る。
2;ゼラチンを電子レンジで溶かし、砂糖を加えゼラチンシロップ作り
⇒準備でふやかしておいたゼラチンを、ラップをかけずに電子レンジ(500W)で1分30秒加熱して溶かし、これに上白糖2カップを加えて混ぜ、再びラップをかけず3分加熱する(加熱中に泡立ちますので、ふきこぼれないように注意)。
3;メレンゲに熱いゼラチンシロップをたらしながら良く混ぜる
⇒2のゼラチンシロップが熱いうちに1のメレンゲに糸を引くように少しずつたらし加えながら泡立て器で混ぜる。混ざったらバニラエッセンスを加え軽く混ぜる(シロップを加えると重くなってきますが、途中で休まずに一気に混ぜるのがコツ)。
ここで、バニラエッセンスと一緒に次のようなものを加える事で、いろいろな味のマシュマロができます。
ココア味 ココアパウダー 6g(大さじ1)
コーヒー味 インスタントコーヒー 6g(大さじ1)
フルーツ味 フルーツジャム 60g(大さじ3)
(ココアやインスタントコーヒーは2〜3倍量のお湯で溶かして加える)
(上記分量に対しての量)
4;手早くバットに流し冷やして固めて、カット
準備でオーブンペーパーを敷いたバットに3を手早く流し入れ冷蔵庫で約20分〜30分冷やし固める。固まったらバットから取り出し、表面にコーンスターチをはたき落とせば出来上がり。
(形は自在。クッキー型で抜いても良い。また、コーンスターチをはたき落としてから、ココアをまぶせばさらに一味変わった美味しさ。好きな物をトッピングしてみてください)
参考文献;マシュマロ情報サイト EIWA Marshmallow【http://www.eiwamm.co.jp/index.html】

酢豚にパイナップルを入れる理由
「何故酢豚にパイナップルを入れるのか?」
という疑問を、しばしば耳にします。何故、料理に果物が入っているのでしょう?
最初に入れた人が何故入れたのかは謎ですが(どなたか知っている方、情報をお願いいたします)、
理論的には、「パイナップルには、タンパク質の消化を助けるブロメラインが入っているから」というのが理由になります。
肉は、当然ですがタンパク質です。パイナップルに含まれるブロメラインという酵素には、タンパク質を分解する働きがあります。
そこで、肉料理である酢豚にパイナップルを入れると、肉の消化を助けてくれる、というわけです。
同じ理由で、生肉と一緒に保存することで、生肉が柔らかくなる、という効果もあります。
ところで、パイナップルを食べると舌が痒くなる、という人がいます。
これも、ブロメラインにより舌が消化されてしまうため、と言われています。
(ブロメラインではなく、シュウ酸カルシウムの結晶〔針のような形をしている〕が原因だ、とする説もある)
ちなみに、キウイフルーツにもアクチニジンという、似たような消化酵素が含まれています。
なので理論上は、酢豚にキウイフルーツを入れても、同じ効果が望めます。
「酢豚にパイナップルを入れるのは邪道だ!」と感じる方は、試してみては?

土用の丑の日にウナギを食べる理由
毎年夏になると、「土用の丑の日」にウナギを食べる習慣があります。
そもそも「土用」とは、そして「丑の日」とはなんでしょう。
春分や夏至、立冬など、季節の移り変わりを示す「二十四節気」と言う指標があります。
これは中国から伝わった考え方で、太陽の通り道(黄道)を24に分け、その1つ1つの節目に名前をつけたものです。
その24に分けた節を、さらに細かく分ける節目を「雑節(ざっせつ)」と言います。
雑節には節分や彼岸などがあり、「土用」も雑節の1つです。
土用はいつかといえば、当然夏……ではなく、二十四節気の立春、立夏、立秋、立冬の前の18日間を表します。
では何故「土用」と言うのでしょう。
陰陽五行説という考え方があります。
中国で発生した考え方で、陰陽説(森羅万象を陰と陽に分類する考え方)と五行説(万物は木、水、火、金、土の5つで出来ているとする考え方)を合わせたものです。
これによると、春・夏・秋・冬はそれぞれ木・火・金・水と結びつきます。
すると「土」が余ります。
そこで、四季はそれぞれ90日ずつあるので、その終わりの5分の1にあたる18日を、土にあてはめました。
なので、立春〜立冬(それぞれ季節の始まり)の前の18日間が土用となり、土用が過ぎると新しい季節が始まるのです。
では「丑の日」とは。
これまた中国で発生した考え方で、月日を、現在我々が使っているような日付ではなく、十二支で表したものです。
「子の日」の次の日は「丑の日」、「丑の日」の次の日は「寅の日」、という具合です。
土用は18日間あるので、その中には必ず丑の日が1回以上あります。
その日が「土用の丑の日」なのです。
当然、「土用の丑の日」が2回ある年も多くありますが、ウナギを食べるのは普通は1回目の丑の日(一の丑)のようです。
暑い夏を迎える立夏前の土用の丑の日。
現在ではウナギが有名ですが、もともとはこの日に「ウ」のつく食べ物を食べると丈夫になる、という俗信がありました。
当然、ウナギだけでなく、ウリ、牛の肉、ウメなどでも良いわけです。
ウナギばかりが有名になったのは、一説には平賀源内が仕掛け人だと言われています。
商売が上手く行かない鰻屋が、平賀源内に商売を繁盛させる方法を相談。
すると彼は、先述の俗信を思い出し、キャンペーンを張るよう助言。
それが見事大当たりして、いまでは「土用の丑の日=ウナギ」の構図が成り立ったそうです。
……ある意味、「バレンタインにチョコレートを配る」と同じレベルの話と言えます(?)。
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